出来ないのは、当たり前と考えた方がいい。
国語は語句の知識を問う問題も、読解も中学生でも難しいことがあるくらい。
高校入試の演習に混ぜて中学入試の記述問題のみの過去問(それなりに偏差値レベルが高い中学のものだけれど)を使うこともあるが、中3生は高校入試の過去問だと思っている。
「中学受験の過去問」だと話すと「たしかに漢字のふりがな多い。小6で解くの?」と驚いている。
理科・社会はとにかく学習内容が細かい。
そこまで細かく学習して、中学生になって中学の教科書見ると「こんな大まかでいいの?」ってなるくらい。
そして算数。これが一番やっかい。
だって学校でやらないもの。
「断頭三角柱」だの「パップス・ギュルダンの定理」などとなると、もはやふつうの子には手が負えない。親も余程時間がない限り、教えられなくなる。
「学校ではできがいい」程度のレベルでは無理な世界。
真面目にコツコツでき、周りから「アタマがいい」と言われているような子でもふつうに落ちる。
だから、「学校では出来るのに、中学受験では…」は当たり前。
知識欲のない子には絶対に無理。
お子さんの発達段階によっては、「高校受験で目指してみては…」とアドバイスすることもある。
ただし、これは偏差値60以上の話。
偏差値60未満の中学校なら、学校プラスアルファ程度で受かり、教育内容もしっかりしている学校がたくさんある。
中受では最初から、そのレベルを目指す保護者の方も多い。
そのレベルで大切なのは、普段から学習する計算や、速さ・割合の理解だ。
それなしには、旅人算も倍数算もあったものではない。(なぜか旅人算はできるのに、単純な速さが出せない子もいる。パターンで覚えることの弊害だ)
だから、まずは学校レベル(カラーテストレベル)で満点を取ることが先だ。