公立中に通う中3生は、どの子も高校に合格するために一生懸命に学習している真っ最中だろう。
中学に入って(もっと前からかもしれないけれど)、高校には学力によるレベルの差があることを知ったはずだ。
自分の内申と偏差値で行きたい高校を決める。
「合格するまではなんとしてもがんばらないと」と、思っていることだろう。
そして多くの子が「合格するまでがんばればいいのだから」と思っていることだろう。
しかし、どの高校に入学しようとも、高校の中では中学よりもハッキリと、自分の位置が簡単にわかってしまう定期テストが待っている。
今の三沢中では定期テストごとに個票は出るが、そこに順位はない。
棒グラフのなかで自分の大まかな位置がわかるだけだ。
しかし、高校に行けば、クラスごと、あるいは学年ごとに必ず順位が出ることになる。
順位が分かれることを不思議に思わないのかな?
だって、高校は中3の2学期の内申がほぼ同じ、偏差値がほぼ同じ人の集まりだ。(わざわざ選んで入ってくる抜群に学力が高い子もいるけど、ほんの数名)
入試時点ではほとんどの生徒の学力に差がないのに、高校に入ったら1位から最下位まできっちり順位が出るなんてね。
同じレベルだった同級生のはずなのになぜ順位が出るのか。
なぜ自分はその位置にいるのか。
答えは簡単、入試が終わってからの日々の努力の差があるからだ。
中学校はたまたま自宅の近くにあるから入学しただけ。
クラスメイトにはいろいろな子がいたので、初めから差があった。
でも、高校の同級生の中での差は努力の差。
その子が入学後毎日コツコツ学習をしてきたか否かでつく差だ。
ここで後れを取ると大学進学の時に不利になる。
例えば都立自校作校に合格しても、入学後日々の復習や努力をしなかったら、あっという間に下位に落ちる。
自校作校で下位に落ちた場合、都立共通問題校の下位レベルよりひどいことになってしまう。
授業のレベルについていけなくなるし、テストでも点がとれなくなるからだ。
逆を言えば、都立自校作に通わなくても、きちんと日々の学習ができればそれらの高校に通う生徒よりも上になることも可能なのだ。
高校だけがすべてではない。
高校入試は、過酷な大学入試の前哨戦。
その先にこそ、毎日毎日の努力を積み重ねないと合格を手に入れることができない入試が待っている。
だから、高校入試までに「学習のしかた」を身につけ、合格しても学習し続けることが大切になる。
入試のための学習だけれど、それが習慣化するようにしていきたい。
そのためには、自分を律して日々学習していく以外に方法はない。
ラクな方法など存在しない。
悪魔の誘惑に負けそうなダメな自分と、学習に向かう天使の自分のせめぎ合いに勝つしかないのだ。