以前、ある生徒が難関私立高校に合格した時に、お母様が「奇跡がおきた」とおっしゃったことがある。
確かにその子は1度も志望校判定でA判定にならなかったから、そう思われるのも無理はないことだった。
しかし、実は私たちはその子が合格すると確信していた。
それはその子の学習に向かう姿勢をずっと見てきたから。
自分で決めた計画を絶対守って、毎日きちんと学習していた。
家庭の都合で日曜日に出かける時などは、計画した分の学習を前もって終わらせていた。
それを聞いた時に、帰ってきてから学習してもいいのでは?と問うと
「終わらないかもしれないと心配しながら出かけるより、終わらせてから出かけたほうがいいから」と答えた。
どんな判定が出ても、めげることなく、学習を続けていた。
そういう学習をしているから、入試までには合格できるだけの学力がついたのだ。
「絶対に合格したい」という気持ちを持ち、日々、学習を怠らなかったことが保護者の方に「奇跡」といわれる合格を手にすることができたのだ。(親戚中からも「奇跡」と言われたらしい)
この話は今と異なり上位校の推薦制度などはなく、ほとんどの私立が一般入試で合否を決めていた時期なので、今の入試制度とは異なるが、今でも「奇跡のような合格」はある。
そういう「合格」を引き寄せるのは生徒自身が日々学習をコツコツと続けることができる場合のみだ。
やったり、やらなかったりで、受かることなどない。
そのことを忘れてはならない。
今日の毎日の宿題を見ていて、ふとその子の顔を思い出した。
そういう学習への向かい方ができることがうちの生徒たちの強みだ。