自主性を「自ら計画を立て、自ら行動する」ことと定義する。
自ら計画を立て、自ら行動する。
理想的だ。
ただ、「自分で計画を立てなさい。そしてその通りに行動しなさい」と言われて、できる子はほとんどいない。
私が小学生の時に、学校の宿題で夏休みの1日の計画を作らされた。
時間を区切って、「自分の理想(この時間はこうしたいなという願望?)」の行動を書き込む。
しかし、「理想」であって、それを「実行できるのか」などと考えながら作らなかったので、長い夏休みの間でその計画通りに行動できる日は1日もなかった。
小学生に24時間の計画を立てられるほどの経験値はないのだから、当たり前だ。
普通、大人が計画を立てる時は、まずは「ゴール」を設定し、そのゴールに向かって、「どうしていけばいいのか」を考えてから立てる。
大人でも未経験のことはゴールまでの道筋がわからないので、計画を立てることは難しい。
ましてや、そうやって立てた計画の通りに行動するのはもっと難しい。
計画を立てることも、それに基づいて行動することも、経験値の少ない子供には2重に難しい。
一番身近な学習でさえ、「勉強方法がわからない」と悩み、苦しむ子も多い。
うちの塾も参加している、オープンチャットの「中学受験高校受験大学受験 塾長相談室」でも、毎日のように、そういう悩みの相談がある。
では、学習を通して自主性を育むことは可能なのだろうか。
可能ではあるが、子どもが相当な体験を経た時に、はじめて出来るようになってくる。
義務教育期間は誰にとっても学習のためにあるのだから、学習で自主性を育めたらそれこそ理想的だ。
と言っても、経験値の乏しい子どもが「自ら計画を立て、自ら行動する」ようになるわけがない。
大人でさえ難しいのにできるわけがない。
大事なのは、方向付けだ。
どうやったら「我が子が自主的に学習に取り組むようになるのか」ほとんどの保護者の方が1度は悩むことだろう。
次回、うちの塾での取り組みを通して、「子どもの自主性について」書いてみたい。