「おっ、この子、頭が小刻みに動いてる。カウントしてるな」
指を折って数える代わりに、バレないように頭の中で一生懸命数えている姿だ。
これは「小学生あるある」のひとつだ。
本人は、周りに気付かれないように数えているつもりでも、つい頭が揺れてしまう。
この光景は小学低学年だけではなく、最近では高学年でも見られる。
残念ながら、このままでは計算力・スピードの向上は当然ながら望めない。
その場合、たとえば8+5の計算で、5から2借りてきて8に加えて10、5の残り3と合わせて13という考え方ができていないと、指で数えたり、頭の中でカウントしたりすることになる。
いわゆる「さくらんぼ計算」の5を2と3に分ける考えができていないということでもある。
この分ける考えは、「10」のかたまり、「100」のかたまりを作らせるためにあるので、その前に1+9=10、2+8=10、3+7=10などが分かっていなければならない。
この「10」のかたまり、「100」のかたまりを作る練習を徹底していれば、頭でカウントなどしなくて済む。
こういった、九九よりさらに基本的で気付きにくく、できないと致命的な問題もある。
念のため、お子さんの計算しているうしろ姿をチェックしてみてほしい。
計算中に体がかすかにかつリズミカルに動いていたら、まだ1けたのたし算・ひき算が身についていない可能性がある。