先日、中3で英語の過去問演習を実施したときのことだ。
1問目はリスニング。最初にリスニングに向けた説明の音声が流れてくる。
そのとき、音声に混じってページをめくる音がいくつも聞こえてきた。
「ん?さっきリスニングの1ページ目開いてたよね?何でまためくってるの?」
子どもたちの様子をよく見てみると、なんとそのほとんどがリスニングに関係ない次の問題を読んでいるのだった。
以前はそんなことは、皆していなかったので、とても驚いた。
テスト終了後に聞いてみると、「学校でほとんどの人がやっているからやらないといけないのかと思った」とのことだった。
リスニング問題の説明はいつも同じだから、聴かずに次の問題を読もうとした、ということのようだ。
誰がやり出したのかは分からないが、「アホか」と。
それはやっても意味がないことだと説明した。
「リスニングの問題が始まったら、するべきなのは音をしっかり聴けるよう心と耳の準備をすることだ。
後の問題をリーディングしていて、すぐにリスニングのアタマに切り替えるのは、non-nativeの私たちにはむずかしいからだ。」
リスニングの選択肢を先に読み、どんな質問がくるか予想する方法は伝えたことはあるが、それなのに、よりによって全く関係ないところを読むなんて。
試験が近くなって、不安がそうさせているのだろうか。
今日新たに、過去問演習を行った。
みな説明した通り準備をして、問題に取り組んでいた。
すると、正答率が上がっていた。
先日やっていたことは、かえって害になっていたということだ。
不安になると、何かいつもと違うことをしてみたくなる。
でも、そういう時こそ、今まで自分が学んだことを信じ、貫くべきだ。
それだけのことはやってきたし、みなよくがんばってきたのだから。