高校2年の3学期の評定平均が出た国立高校のある生徒。
指定校推薦(現在の学校型推薦)で慶応大学の法学部を希望していた。
本人の評定平均からすると、ちょっと難しい。
塾長が「3年1学期でオール5取ってこい」と言うと「じゃあ、オール5取ってきます」と返してきた。
そして本当に3年1学期にオール5を取り、ライバルを蹴落として指定校推薦の枠を勝ち取り、合格した。
今は、ある有名企業で活き活きと働いている。会社のホームページに元気な姿が載っている。
目標を掲げて、それに向けて全力を傾ける。
今もそれができているであろうことが、そのホームページから伝わってくる。
そのことを、もと指導者として誇りに思う。
目標は実現するために設定するものだ。
そしてその目標に向けて、常に自分と目標との距離を測り、日々修正していく。
今、うちの塾の中学生たちは明日から始まる中間テスト前「学習道場」に向けて、「がんばろう!」という気持ちが湧き出ているようだ。
しかし15日間の長丁場、最初の勢いのままで最後までいくことは難しい。
未達の目標が出てきても、日々修正しながら、少し遅れてでも必ずクリアしていく。
その気持ちと実行が必要だ。
思い出してみれば、あの子はオール5を取ることを自分に課した時から、やるべきことをピックアップして、それに基づいて目標を立て、それを1つずつクリアしていった。
今でも、教科書を見つめ、「チマチマ書き」(塾の暗記の方法のひとつ)をする姿が目に浮かぶ。
実は、今生徒たちに見本で見せている「チマチマ書き」の中には、この子の書いたものもあるのだ。
さあ、いい見本があるのだから、先輩を見習って毎日コツコツ学習していこう。