芸能人に大学入試にチャレンジさせる番組が毎年のように企画されている。
番組の企画を超えて、必死にがんばる姿は感動ものだ。
以前、ある芸能人が東大受験をし、その合格発表までを追いかける番組があった。
1月の模試の結果からすると、番組初の東大合格者が出るのでは?という所まで学力をあげることができていた。
センター試験も無事に通過し、東大の入試本番を迎えた。
テストを終え、出てきたところでカメラが待ち構えていた。
会場から出てきた姿は今までで一番前を向き、自信に満ち溢れていた。
しかし、「試験どうだった?」と尋ねられたときの彼の一言を聞いた瞬間、「あ、落ちる」と思った。
そして案の定、不合格になった。
そのとき彼が言った一言とは「簡単だった」だ。
こう言う時は、自分の実力の現状把握ができていない。
「簡単だと思えるほど実力ある」のではなく、たいがいは「難易が分からないくらいに力がない」のだ。
もし本当に「簡単だ」と思ったとしても、真の実力者は決して口にはしない。
問題に対して、常に謙虚に立ち向かうからだ。
謙虚でなければ、問題を解く道筋は見えてこない。
だから、もし「簡単だ」と感じるときがあったら、そのときこそ注意が必要だ。
もう1度よく問題を読み直し、検討をした方がいい。
問題に、謙虚に素直に立ち向かおう。
今日はそう声をかけたい生徒が何人かいた。