やはり、語彙力の「ある」「なし」は学習に大きな影響がある。
このことは、子どもたちを見ていて、常に感じていることである。
この場合の「語彙力」とは、「知っている言葉の量」と言っていい。
これはもちろん、幼少期から培(つちか)うのが理想だ。
幼少期の親子の対話や読書が大きく影響しているのは間違いない。
女優の芦田愛菜ちゃんを見れば、読書の効果はよくわかる。
ただ、親子の対話は、子どもの小さいときは親の社会的繁忙期に当たるからなかなかむずかしい。
できる限り、子どもの話に耳を傾けるよう努めることしかできないだろう。
では、すでに幼少期を過ぎてしまっている場合、どうしたらいいのだろうか。
読書はいつからでも有効だ。何も難しい本は必要としない。興味が持てる面白そうな本から始めよう。この際、マンガでもかまわない。
スマホ以外、何にも興味を示さないのが一番おそろしい。とにかく紙の本と活字だ。
学校での学習においては、教科書に載っている言葉でわからない言葉を、辞書で知らべて書き出すことをおすすめする。
うちの塾では「語句帳」という言葉調べノートを作るが、このノートへの書き込みは確実に生徒たちの語彙力をアップさせている。
少しめんどうでも、やる価値はある。
学習は言葉によって学ぶのだから、その「言葉」自体がわからないと学習はできない。
最終的には、「語彙力」「国語力」がないと、どの教科も伸びなくなる。
だから、うちの塾では辞書は友達になれるくらい身近にすることをおすすめしている。
特に紙の辞書を引くことを推奨している。
電子辞書は確かに便利だが、紙の辞書には一覧性が高いなどの、それを上回る利点があるからだ。