いつもこちらの学校で思うのは校長を始めとする教師と生徒たちの距離がとても近いということだ。
毎年、話されるエピソードだが、
日大鶴ケ丘の校長室はいつもオープンで、生徒たちが気軽に訪れることができるそうだ。
校長先生はもともと数学科の教師だったそうなので、生徒たちが「校長先生教えて」と数学の問題を質問しに来ると言う。
校長室なんて余程のことがない限り、用のない場所というイメージがあった私は非常に驚いた。
ましてや、教科の質問をわざわざしに来るのだ。
校長先生が生徒たちに慕われていることがよくわかる。
さらに「校長先生と生徒会の茶ミット」という話し合いの機会もあるそうだ。
また、9月からは高3生一人ひとりと進路について「校長面談」あるいは「教頭面談」が始まり、今朝もすでに何人かの面談をされたとのこと。
今日の説明会後も、昼と夕方に面談が組まれているとのことだった。
生徒一人ひとりに「本当にその進路でいいのか」と自分の進路に向き合わせる面談なのだそうだ。
約400人の生徒と面談をするというのは非常に大変だと思うが、「生徒と将来を語ることができる面談は私にとって至福の時間だ」と嬉しそうにお話されたのが印象的だった。
今回、「学校は失敗してもいい場所」で「起き上がれるようにがんばれ」と自分の力で立ち上がるのをフォローするのが役目であるとお話があった。
これは私たちが自塾に対して考えることと同じであったので、深く共感した。
「教育はビジネスではない」ともキッパリとおっしゃっていた。
「人を育てる」ことに真摯に向き合っていらっしゃることがよく分かる。
2年後には同じ「明大前駅」を最寄駅とする「日本学園」が明治大学の付属校になる。
おそらく日大鶴ケ丘と受験層がかぶっていくようになるのだろう。
「選ばれる高校」になるためには、ますます内部充実を求められることになる。
日大正付属校の上位校である日大鶴ケ丘がこの転換期にどう動くのか、注目したい。