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”ふつうの子”の内申と実力を上げるためのあれこれ

「盆土産」の解説をしながら感じたこと

 

現代では「エビフライ」を知らない子はいないだろう。

 

「エビフライ」は今は決して特別なものではないから、お土産の「エビフライ」をワクワクした気持ちで待つなんて、現代の子どもたちには理解がしにくい。

 

 

今の子どもたちが理解できない場面の中で、わたし自身が一番「あ~分かる~」と感じるのは、その「エビフライ」を食べる場面だ。

 

主人公がおいしいエビフライをお姉ちゃんと同じぺ-スで食べようとする気持ち。

 

そこが一番わたしには「わかる」。

 

 

わたしが子どもだった時は、「お菓子」や「果物」はいつも弟と「半分こ」。

 

分けにくい食べ物のときは、「どっちが多い」と言ってはケンカをしたものだ。

 

同じものを食べるとき、自分の方が先に食べきってしまうとなんか損をしたような気持ちになった。

 

そういう気持ちを実際にしてきたから、主人公の気持ちが痛いほど理解できてしまうのが少し悲しい。

 

そんなことを生徒に伝えても「えっ、何で?」って顔をされる。

 

 

現代は物があふれているし、お菓子も分けやすいようになっている。

 

うちの子たちもそうだったが、兄弟がいても同じものをそれぞれ別々に与えられてきている。

 

だから、主人公たちの、この場面での気持ちを理解するのはむずかしいのだ。

 

 

「出かせぎ」も、今の「単身赴任」と似てはいるけれど、いつでもどこでも電話やSNSを通してすぐに連絡が取れる現代では、赴任先から「電報が来てヒヤッとする」なんて状況を理解するのはさらにむずかしくなっている。

 

 

それを「ああ、そういうことね」と理解できるようにするには、現代の子供たちに合わせて、比喩や具体例を挙げながら細かく説明を尽くしていくしかない。

 

このように国語の教材も、現代の子どもたちには理解しにくいものが多くなっている。

 

 

そういう小説でも物語でも、登場人物の行動に納得できて、主人公の気持ちにしっかり寄り添えるようになるといい。

 

そうできるようにするのが、私たちの大きな役目のひとつだ。